東洋医学1 東洋医学の整体観

東洋医学の整体観

1 東洋医学と西洋医学

東洋医学は、東アジアを中心に伝統的・経験的に育まれ継承され、発展してきた医学を指します。その中心は漢方医学(現代では中医学)で、陰陽五行思想によって中国で体系化されました。陰陽論と五行学説は別々の理論でした。陰陽論は紀元前より存在し、それが徐々に様々な哲学と経験が加わり東洋医学の基礎となりました。今から三千年以上前の殷の時代に五行説(木火土金水)が提起され、今から二千年以上前の漢の時代に五行説と陰陽論が融合し陰陽五行説となりました。
西洋医学では、パスツールに始まる免疫学や解剖学に基づき局部的に病気の原因を解明していき、器官→組織→細胞→DNAと細分化していきます。
東洋医学では、人間を宇宙全体の中で捉え、その人の生育歴や生活習慣・性格なども含めた大局的で総合的な判断に基づき病気に対処します。自然界の中の人間としての生存のしかたが主体となってくるわけで,この部分を陰陽五行説に求めているのです。

2 東洋医学の整体観

(1)整体観

東洋医学では、「人間の身体は自然界の一部であり、人間の身体の中にも自然界と同じ構造がある」と考えます。これが、東洋医学の理論の根底にある整体観です。例えば、自然界では熱い空気は上昇し、冷たい空気は下降します。人体でも上半身は火照りやすく、下半身は冷えやすい傾向があます。このことは、自然ほて界の現象と身体に於ける現象とが一致している代表的な例です。もう一つの例として、自然界では水は上方から下方に向かって流れますが、人体でも同様に水分は上半身から下半身へと流れるため、下半身の方が浮腫やすくなります。
このように、自然界で起こる現象と人間の身体に起こる現象は、同じ理論や法則で生じていると考えられています。ですから、「人間の身体は絶えず変化し続けている」という東洋医学の健康観も、昼夜あるいは四季を通し常に変化し続ける自然界と同じ構造を持っているという整体観に基づいているのです。
この整体観を基にして自然界を観察し、発見された法則をもとに、人間の身体における病気の考えや治療法の理論などが整理され東洋医学が確立しました。太陽と月に象徴される自然界の大原則を表した陰陽論や、自然界を構成する要素を木もく・火か・土ど・金ごん・水すいの5つに分けた五行説などが東洋医学の基本となっています。

(2)自然界と人体のバランス

自然界を観みると、太陽が地上に熱エネルギーを与え、河川や海の水分が蒸発しみて雲となり、やがて雨を降らすという水の循環が繰り返されています。しかし、もし太陽の熱が強すぎたり海や湖の水量が少なすぎたりすると、大地は完全に干ひ上がってしまうし、太陽の熱が弱すぎたり水量が多すぎたりすると、海や湖の水は温まらず、循環できなくなります。自然界のバランスを保つためには、太陽の熱量と河川や海などの水分量のバランスがとれていることが大切だと言えます。
この自然界の法則は、人間の体内の水分循環のしくみにも置き換えることができます。例えば、乾燥体質の人は、熱が強すぎるか水分が少なすぎると考えられます。冷え性の人は、熱が弱すぎるか水分が多すぎると考えられるます。このように、自然界のバランスという考えを用いて身体の状態を判断するのが整体観なのです。

3 陰陽と五行

(1)歴史的な概略

東洋医学(導引按蹻や鍼灸・漢方等)は、陰陽五行思想によって中国で体系化されました。陰陽論と五行説は別々の理論でした。陰陽論は紀元前より、それが徐々に様々な哲学と経験が加わり東洋医学の基礎となりました。殷の時代に五行説(木火土金水)が提起され、漢の時代に五行説と陰陽論が融合し陰陽五行説となりました。

(2)陰陽

陰陽論は、古代中国に於いて、伏義により樹立されました。森羅万象はすべて陰陽にわけられ、その本質は気であり、陰陽の二気の対立と統一によるものであると説きました。

①陰陽の対立と制約

陰陽論では、あらゆる事物は対立し、また相互に制約し合うという二つの側面から捉えます。例えば、陽と陰の順であげれば、宇宙では太陽と月、地球では天と地、昼と夜、季節では春夏と秋冬などです。
物理化学現象では軽と重、熱と寒、乾と湿、表と裏、上と下、右と左、動と静、昇と降、明と暗、火と水、プラスとマイナスなどです。
生理的には、男と女、腑と臓、中腔臓器と実質臓器、基質と細胞、血管・結合組織と実質細胞、皮毛と筋骨、代謝では異化と同化、機能では興奮と抑制、病症では実証と虚証、熱証と寒証などです。
陰と陽の属性は、絶対的なものではなく相対的なものです。人体が正常な生命活動を続けることができるのは、陰と陽が相互に制約し、相互に消長することにより生み出された統一(動態平衡)の結果であると説きます。消長の消は弱めることであり、長は強めることです。つまり、陰と陽の間の相互制約、相互消長があって初めて事物は発展変化することができ、自然界は一刻も休むことなく運動し続けるのです。

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②陰陽の依存(陰陽互根)

陰陽が一方だけで単独に存在することはありえません。例えば、上を陽、下を陰としますが、上がなければ下はないし、下がなければ上も存在しません。常に一方は相対する別の一方が存在することによって自己の存在が条件づけられているのです。
皇帝内径に、「気は陽に属し、血は陰に属している」とか、「気は血の帥(すい)であり、血は気の舎(入れ物)である」あるいは、「陰は内にありて陽の守りなり、陽は外にありて陰の使いなり」などと気血と陰陽の関係について記述されています。

③陰陽の消長と転化

陰陽の対立と制約、相互依存は静止した不変の状態ではなく、常に不断の運動変化の中で行われています。これを消長平衡と言い、陰と陽との平衡が、静止的絶対的ではなく、陰消陽長と陽消陰長のなかで、相対的な平衡を維持することを言います。すなわち、事物の運動は絶対的で静止は相対的であり、消長は絶対的で平衡は相対的であると説きます。
陰陽の転化は、相互の消長によって起こる緩やかな変化だけではありません。一定の条件の下では、それぞれが正反対の方向に転化することもあります。「陰が転化して陽」となり、「陽が転化して陰」となるのです。陰陽の相互転化は、一般には事物転化の極の段階、つまり「物極まれば必ず反す」のです。
「陰陽消長」は、量的な変化の過程の理論です。これに対して、陰陽転化は、量的な変化の結果による質的な変化を言います。 陰陽の転化には一定の条件が必要です。『霊枢』には「四時の変、寒暑の勝は、重陰は必ず陽なり、重陽は必ず陰なり。」「寒甚だしければ熱し、熱甚だしければ寒す。故に曰く、寒は熱を生じ、熱は寒を生ず。これ陰陽の変なり。」とあり、『素問』には「寒極まれば熱を生じ、熱極まれば寒を生ず」と記述されています。ここでいう重とか極というのは転化を促す条件です。陰に重という条件があると、極で転化して陽となり、陽に重という条件があれば、転化して陰となるという意味です。
四季の変化で言えば、春の温暖は夏の極点になって、寒涼へ向かう転化となり、秋の涼しさは発展して冬の寒の極点に向かい、それは温暖へと転化する基点となります。夏至と冬至は陰陽転化の極になります。その他、昼と夜の関係も同様です。

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人体の生理面でも同じことが言えます。興奮と抑制の相互転化がそうです。疾病の経過では、陽が転じて陰となり、陰が転じて陽となるのです。例えば、急性温熱病で、熱が極度に高くなると体の元気を消耗し、高熱が持続すると突然に体温が低下し、顔面は蒼白となり、手足は冷たく、脈は微弱で途切れそうになり、陽気が脱する危篤症状を起こします。
この種の病証変化は、陽証が転化して陰証になったものです。逆に、寒によって病を引き起こす(陰証)状態で、何かの原因で寒が熱に転化することがあり、陰証は転化して陽証になるのです。

(3)五行

五行とは、木・火・土・金ごん・水の五種の物質を言います。中国の古代人が日常のごん生活とその生産活動の中から不可欠の基本的物質として認識したのが、この五種の物質である五材です。
五行学説は五材説を基礎とし、一切の事象をこれにあてはめ、五材間に働いている関係を法則化しました。『素問』の五臓生成論篇に「五臓の象は類を以て推すべし」とあるように、「類を以て推す」こと、似たものをあてはめることによって「類」の中に共通している性質を求めました。その「類」に分ける基準としたのが、木、火、土、金、水の五種の物質なのです。
五材は物質を構成する元素ではありません。「形ある者は無形に生ず」という気の思想を基本に、五つの物質を、その中に働いている五種の気の有形化したものとして捉えています。五行とは五種の気なのです。

 

五行

(4)五行の生、克、乗、侮

①相生関係(母子関係)

相生関係とは、五行の一つが特定の相手を生しょうずる(育成する、保護する、援しよう助する)関係にあり、循環を繰り返します。例えば、木々が風で揺れて擦れ合って火が起きます。火は燃えて灰になり土になります。土は積もり埋もれ岩となり金属(鉱物)になります。金属のある岩盤から水が湧き出ます。水は木を育てます。この循環は、あたかも母と子の関係のようです。これを相生と言います。

②相克関係

相克関係とは、五行の一つが特定の相手を克する(勝つ、抑える、支配する)こく関係にあり、循環を繰り返します。例えば、木は土から栄養を吸収して克し(制し)、土は水を吸い込んで克し、水は火を消して克し、火は金を溶かし克し、金は木を切り倒して克します。このような主従関係を相克と言います。

③その他の関係

乗侮の関係とは五行間の相乗と相侮のことを言います。
相乗の乗とは、強く陵辱する意味です。五行の相乗とは、五行中のある一行が、克される一行に対して克し過ぎることで、それによって相克反応が起きることです。例えば、木は土を克しますが、克される土がさらに弱くなると、その弱みにつけ込んで、木がこれを克して土をさらに虚にします。つまり、ある一行自身が強すぎて、そのために克される方の一行が克され過ぎ、その一行が弱められるのです。
相侮の侮とは、侮ることを言います。例えば、金は木を克しますが、木が強すぎると金が木を克することができず、逆に木によって金が克されて損傷を受けることがあります。五行中のある一行が強すぎて、本来克我する一行を逆に侮ることになります。これを反克とも言います。
勝覆の関係とは、子をして我を克するものを克させるという関係です。例えば、木が金に克されて弱められたとき、木の子である火に力を与えて金を克させ、金の力を弱めて平衡を保とうとする関係です。
陰陽

4 臓腑

(1)五臓五腑と六臓六腑

臓には、心・肝・脾・肺・腎・心包しんぽうの六臓があり、精・気・津液などの精華栄養物質の生成と貯蔵を行います。五行では、心包を心に含めて五臓と言います。臓は、陰であり実質臓器です。
腑には、小腸・胆・胃・大腸・膀胱・三焦さんしょうの六腑があり、水穀を受納し、腐熟させ、養分を吸収し、糟粕を伝化し、排泄します。五行では、三焦を小腸に含めて五腑と言います。腑は、陽であり中空臓器です。

(2)臓

①心

『素問』霊枢秘典論八に「心は君主の官なり、神明ここより出ず」と記述されています。君主の官とは臓腑を統括する重要な臓であると言うことです。神明とは、心は神を蔵していて、人間の生命にとってもっとも重要で、神がなくなれば死亡するという意味です。
『霊枢』には「心は五臓五腑の大主にして精神の存するところ」とも記されています。心は、血脈(経脈)を介して血を全身にくまなく運行させます。臓腑や皮肉、筋骨など身体の活動を支えます。心の状態は顔面の色つやにも反映します。また、心の液は汗です。心は神明と血脈の機能を持ち、心陰不足を生ずれば、数脈や動悸が現れ、不眠も起こります。

②肝

『素問』に「肝は将軍の官」とあるように、肝は、魂を蔵し判断力や計画性などの精神活動を支配します。また、身体の活動を円滑に行わせたり休憩を指揮します。
『霊枢』に「肝は血を蔵し、血は魂を舎す。肝気虚せば則ち恐れ、実すれば怒る」とあるように、肝は、血液の貯蔵庫となり、身体各部の血流量を活動状況に応じて調整します。血流の調整により筋の運動をも支配します。肝の状態は爪や目に反映されます。また、肝の液は涙です。肝は、肝陽上亢すれば怒りやすくなり、肝気鬱結すれば憂鬱になり不眠にもなります。肝は心とともに精神活動をも支配します。

③脾

脾は、「営を蔵し、後天の本となる」と言われ、脾は、胃と一体となって働き、飲食物の消化や吸収を司り、後天の精を取り出します。さらにこれを肺へ送り、気・血・津液に変化して、全身に送り出します。脾の働きによって吸収・配布される栄養物には、営気が蔵されて、運行を司ります。営気が血と共に脈中をめぐることにより、血が脈外へ漏れることを防ぎ、また全身に栄養を与えて活力のもととなります。
脾は、営気を身体の隅々まで巡らせます。特に、肌肉に行き渡らせて張りを与えます。脾の状態は唇に出ます。また、脾は津液を作り出します。脾の液は涎です。

④肺

『類経』に「肺は気を主る、気調えば則ち、営衛、臓腑治まらざる所なし」とあります。肺は、心(君主)の側で、臓腑や器官の働きを調節します。肺は呼吸を通じて、天の陽気を体内に取り入れます。この天の陽気と、脾胃の働きによって飲食物から得た地の陰気が合して、宗気・衛気・営気・津液・血となります。
営気と血は脈中を行き、衛気と津液は肺の働きにより全身に渡ります。これらに臍下にあつまる原気が加わり、混然一体となって、気を体内の隅々まで行き渡らせます。心が血を、肺が気を、すなわち心肺あいまって気血を全身に巡らせます。すべての臓腑・器官・組織の生理活動が営まれます。肺は「気の本」と言われます。
肺は、陽性の気(宗気・衛気)、とくに衛気と津液を巡らせることにより、皮毛に潤いを与えます。肺の液は涕です。肺は、鼻を通して天の陽気(清気)を体内に取り入れ、古くなった気(濁気)を排出します。そして臭いをかぎわけます。

⑤腎

『類経』に「腎は水に戻して精を臓す、精は有形の本となす。精盛んにして形成るときは則ち作用強し、故に作強の官となす。」とあります。腎は、精を蔵して、生命力の根源である原気をもたらします。父母から受け継いだ先天の精は、腎に内蔵されています。この精は、飲食物から摂取する後天の精によって、常に補充されています。精は生命力と成長、生殖力の根源です。精が腎により活性化されたものが元気です。
人間は、腎の働きが盛んになるにつれて成長し、生殖能力を生み出します。腎精が充実していれば、元気で、活動的で、疾病にもかかりにくくなります。「作強の官、伎巧これより出づという」と記されているように、根気が要る細かい作業を、やり抜き通す力も湧いてきます。
腎は、津液を主り、全身の水分代謝を調節します。脾は、胃で水穀から分離した津液を上に送り、肺が全身に巡らせます。不要となった津液は腎が集めて処理します。津液全体を調整しているのが腎なのです。
さらに、腎は骨を主り、その状態は髪に反映します。腎精は、髄を生育します。髄は骨の中にあり、骨に栄養を与え腎が正常であれば、精が十分であり髄が充実するので骨も歯も丈夫になります。また、髪もつややかで、よく伸びます。腎の液は、唾です。
「腎は納気を主る」とも言われ、これは深い呼吸に関わるもので、吸気を臍下丹田まで取り入れて、精を元気に化し、これを活性化します。腎機能が弱いと、この納気作用ができず、浅い呼吸となったり、呼吸困難などの症状が現れます。

⑥心包

心包は特定の臓器を指すのではありません。心包とは、君主たる心がもっとも信頼する器官で、心を包んで保護し心に代わって邪を受けると考えられています。そして喜怒哀楽などの感情を表現します。心が、内外の邪によって損傷されると、神が去って死となります。そのため心包は、心が滅多なことでは損傷されることがないように、外衛となって守っていると考えられています。

(3)腑

①小腸

小腸は、胃から送られてきた栄養素を水分と固形分に分けます。水分は、前の膀胱へ送り、固形分は後ろの大腸に送ります。

②胆

胆は、身体の中央にあり、全身の重心となっています。公平中立の立場で、落ち着いて他の臓腑の活動状況を監視し、その適否の決断に任ずる器官です。よって胆は、決断や勇気を主ると言われます。
胆は、精汁(胆汁)の貯蔵と分泌を行って、「精や気血を蔵さない」という腑の共通の性質に反し、他の腑のように飲食物の運搬・伝化・排泄に直接関与しないので、奇恒の腑の一つともなっています。

③胃

胃は、脾とともに飲食物を消化吸収し、気を全身に送り出す源です。これにより、臓腑や上肢下肢を始め、全身の活動が支えられています。

④大腸

大腸は、小腸から送られてきた糟粕を変化させ、糞便として肛門から排泄します。

⑤膀胱

人体に取り入れられた水分は、肺、脾、腎、三焦の働きにより、全身を巡った後、気化作用によって膀胱に集め貯えられ、尿となって排泄されます。

⑥三焦

腑で言う三焦は、体内の津液の経路を言い、津液の生成、循環、排泄の代謝過程を三焦気化と呼んでいます。ですから特定の器官を指しません。飲食物を消化吸収し、得られた気血津液を全身に循環させ、水分代謝を円滑に行わせる一連の機能を指しているのです。
部位を指す場合の三焦は、上焦(心肺と関係)、中焦(脾胃と関係)、下焦(腎・膀胱・小腸・大腸に関係)に分けられ、横隔膜から上を上焦、横隔膜から臍までを中焦、臍から下を下焦と呼びます。

5 経絡

(1)十四経絡の走行

十四経絡は、体表での循行ルートや分布部位がそれぞれ異なります。まとめていうと、十二の経絡は人体の両側に対称的に分布し走行しています。

手の三陰経
手の三陽経
足の三陽経 体幹
足の三陰経

経絡は人体の気血を運行する通路で、身体内部には臓腑につながり、外部には全身の体表につながっています。そして、体表の経絡上には数多くのツボが分布しています。よって、ツボは臓腑、経絡の気が体表に通じる特殊な部位なのです。ですから、人体が疾病にかかった時、体表のツボを刺激して、経絡を通し気血を調節することによって、臓腑およびその他の各部位の疾病を治療することができます。

(2)四肢の走行

四肢は、内側面と外側面に分けられ、手足の屈側を内側とし、伸側を外側とします。陽経は主に四肢の外側に、陰経は主に四肢の内側に分布しています。手足三陽経は、一般に陽明経が前側に、少陽経が中間に、太陽経が後側にそれぞれ分布しています。手足三陰経は、一般に太陰経が前側に、厥陰経が中間に、少陰経が後側に分布しています。

陰陽

陰陽

陰陽

(3)躯幹の走行

手の太陰経は胸部の外側上部に分布し、手の厥陰経は乳房の外側にあり、手の少陰経は腋窩を走行します。
手の陽明経は肩関節の前側に、手の少陽経は肩関節の上部に、手の太陽経は肩胛棘に循行します。
足の陽明経は胸腹部の第二外側線にあり、足の少陽経は脇部、腰部を行き、足の太陽経は背部の第一、第二外側線に分布しています。
足の太陰経は胸腹の第三外側線に、足の厥陰経は前陰及び脇部に、足の少陰経は胸腹部の第一外側線に分布しています。
督脈は背部の正中を行き、任脈は胸腹部の正中を走行しています。
手の三陰三陽と足の三陰三陽で十二経あり、督脈と任脈を併せると十四経になります。

(4)頭部、顔面部、頸部の走行

手の陽明経は頸部~下歯齦(=歯茎)~鼻側を行き、手の少陽経は頸部~耳の後側~まゆげの外側にあり、手の太陽経は頸部~顴骨(=かんこつ=頬骨)~耳の中を行きます。
足の陽明経は眼窩下縁~上歯齦~顔面部~頸部の前側に、足の少陽経は目じり~側頭部~頭部第二外側線~項うなじの後部に、足の太陽経は目がしら~頭部第一側線~項部の後側にそれぞれ分布しています。
督脈は頭項部の中央~ 人中溝じんちゆうこう~上歯齦を行き、任脈は頸前正中線~ 上顎正中を行きます。

陰陽

目次 弁証論治